今日も気ままに

散歩、天気、カフェ、アート、好きなものを気ままに綴っていこうと思います。

熊祭(イヨウマンテ)

図書館で借りた「樺太アイヌ;初版は昭和十七年六月二十日發行、定價三十錢、とあるので、今となっては貴重な資料だと思います。」という本をパラパラめくっていると、熊祭(イヨウマンテ;読み方は本の記載を参考にしました。)が目にとまりました。

北海道に来る前から、ゴールデンカムイでなんとなく気になっていました。

この本には、

一 熊祭の意義

二 仔熊の飼育

三 前夜

四 出檻

五 飾りつけ

六 射さつ

七 饗宴(キョウエン)

の順で著者が見聞きした事が記されており、中でも個人的に驚いたのは「五 飾りつけ」でした。

本文を引用すると、

「熊は猛然檻外に踊り出る。此の時一人の若者が、熊の頭部を押し伏せんと正面から跳びつく、熊は頭を左右に振つて振りほどき、手で撲たんとすれば、巧に遁れ、次の若者が之に立替り、‥‥」  

とあります。この本によると、熊祭は二歳の秋か明け三歳に仔熊が育てば行うと書かれています。

3歳だとどれほどの大きさの熊なのか私は詳しくないのですが、(「ヒグマ研究室;リンク先は下記参照」というサイトによれば繁殖を始める年齢は4〜6歳(最若3歳)、寿命は野生下で20〜30歳だそう。)

それでも、熊に跳びつくなんてとんでもないなと、思ってしまったのでした。

 北海道に住んでみると、熊の存在を無視できないと感じます。

稚内から近いところですと、利尻に106年ぶりに熊が海を渡ったとニュースになっていましたし、熊による被害のあった事件を調べてみると恐怖を感じずにはおられず、この本が記憶に残ったので備忘録としてここに書き記しておきたいと思います。

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樺太アイヌ (1974年)

樺太アイヌ (1974年)

 

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