稚内に来て初めての夏をふりかえり
よっぴーさんの旅に出たくなるコンテストの応募のお知らせがフェイスブックで流れてきた。せっかくなので自分が好きな夏をここに記しておこうと思う。
うだるような暑さにエアコンの効いた部屋。
カキ氷をかきこみながら流れる汗との格闘。
生まれ育った大阪と、大学進学をきっかけに上京した日本の都市部で過ごした自分の夏の思い出は大体こんな感じ。
海の浮かれた雰囲気もいいけれど、自分の好きな夏は花火大会や夏祭りにでかけること。
好きな子をどうやって誘い出そうとかとそわそわしたり、浴衣姿にドキドキしたり、たこ焼きやビールを買ったり。一生懸命空いている席を探したり、携帯で花火を撮影しようとしてうまくいかなかったり。
はしゃいで綺麗で儚くて。
名曲をセレクトするならば、ケツメイシさんの夏の思い出より、ホワイトベリーさ の夏祭りのがいいといえば伝わるだろうか。
そんな自分は今年から仕事の都合で稚内へ移り住むことになった。今年の最高気温は28.6度。
日本最北端に来てはじめての夏は、これまでの自分の夏とは違っていた。
部屋にはエアコンはついていないし使う必要もない。4月に東京から来たときは雪が残っていたし寒さでぶるぶる震えていた。
3月には皇居でお花見をしたのに、稚内は5月に桜が咲いた。
そして8月にアジサイが開花。
これまでの季節感がくずれてしまった。
稚内駅の前では、白夜祭りや南極祭りといった日本最北端らしい名前のイベントがあり、ちょっとした出店は並ぶのだけれど寒かったり涼しかったりして自分の知っている夏祭りではない。
今振り返ってみても夏、あったっけか、と不思議な気持ちになる。
そんな自分は何をして過ごしていたのかな。大阪や東京にないもの。目の前に広がる手付かずの自然だった。
電車やバスで見て回るのは勿論難しく、自宅近くの格安レンタカーお世になる毎日。
安い中古車を買えばいいじゃないと思うぐらい休みが出来れば車を走らせる。
道北は高速道路も途中で途切れてしまい、交通の便はわるい。でも、その分手付かずの自然が残ってる。
誰も人がいない沼で、何時間もカメラを覗きながらボーッと過ごしたり、
オロロンラインという風車の回る海沿いの道をドライブしたり。
誰にも邪魔されず、何時間も同じ場所で一眼レフのシャッターを切れることは、人見知りの自分には至福の時。
疲れた後は、炭鉱を掘っていたお湯が出てきたという、石油の温泉、豊富で身体をいたわり、レンタカーを返して、自宅に戻って、プシュっと缶ビールのふたを開ける。
そんな過ごし方が稚内に来てからの夏の思い出だ。オチもないし、この文の落とし所もなくなってしまったけれど、今思うことをツラツラと書いてみた。
残念ながら、応募時間は過ぎてしまって応募は無理だけれど、面倒くさがりの自分にとっては、ブログを更新するいいきっかけになった。
今もアルコールが入って推敲もできてないけど、また時間を見つけて振り返ってみたいと思う。