【アート】東宝スタジオ展(世田谷美術館)
3月の初日。東京は朝から雨の一日。
気象庁|過去の気象データ検索
こんな日は家で過ごす人が増えるので、人ごみがあまり得意ではない私はここぞとばかりに出かけることがあります。この日もそんな気分で、近所の公園の中にある美術館へ足を運びました。
予想通り公園にはほとんど人はいませんでしたが、梅が見ごろを迎えていました。
紅白ともに満開で雨にぬれた姿もこれはこれでとても良いです。
同じことを考えているのか、土砂ぶりの中一眼レフを構えたおじさんがシャッターを休みなく切っていました。
美術館に到着。
ほとんどお客さんもいないんじゃないかと思っていましたが、傘立てをみると結構埋まっていたのに驚きました。
展示内容は確認せずにきましたが、どうやら近所の砧(現・成城)の東宝スタジオとコラボした企画展のようです。
館内には、「七人の侍」や「ゴジラ」などの制作過程で生み出された、スケッチや絵コンテ、小道具、楽譜、台本が展示されていました。
私はリアルタイムで作品を見ていないのでストーリーは把握していませんが、展示品から感じたことは’’情熱の塊’’でした。
きっといっさいの妥協無く、自分たちの持てる力をすべて注ぎ込んで制作されたんだと思います。
「ぜったいに良い映像を撮ってやる!」そんな気迫が素人目にも伝わってきて、最近意識が弛みがちだった自分に活をいれてくれました。
以前こちらの記事でも紹介しましたが、安藤忠雄さんの講演会で「昔の日本は世界を見て仕事していた。もっと良い作品、もっと良い作品って。」と話していた記憶が蘇ってきました。
たくさんの時間と日本人の情熱を注ぎ込んで撮った映像は、戦後日本の復興と重なってものすごいエネルギーに満ちていました。
(この東宝スタジオ展では、各映画の番宣を集めて視聴できる展示がありました。当時の映像を一通り掻い摘んで視聴でき、大変よかったです。)
多少非難を浴びても気にするな。
自分が正しいと思うことをやれ。
ただし、最後まで責任もってやり通せ。
そんなメッセージを感じることができる展示でした。
個人的には非常に満足です。気合を入れてもらいたいひとは足を運んでみてはいかがでしょうか。
もちろん当時を知っていて、懐かしむように鑑賞しているご年配の方もたくさんいました。お孫さんをつれていろいろ解説している姿がなんとも微笑ましかったです。
海外の人もポツポツいて「Oh~、GODZILLA.」といいながら見入っていました。
美術館の入り口にはゴジラのセットがお出迎え。
よーくみると美術さん、ピンクなチラシを使っています…。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。それではまた。